James Webb Space Telescope による火星観測の初期解析画像公開

James Webb Space telescope (JWST)による火星観測の初期解析画像が公開されました(下図)。青木講師は、NASAゴダード宇宙飛行センターに3週間滞在し、JWST火星観測プログラムをリードするGeronimo Villanueva博士らと観測データの解析を行い、公開された画像の作成に貢献しました。

JWSTによる火星観測画像(2022/9/5にNIRCam装置により取得)。左図: MOLA火星地形図による観測場所の参照図(青枠及び白枠)。右上: JWST/NIRCam 2.1 μmフィルタにより取得された画像、右下: JWST/NIRCam 4.3 μmフィルタにより取得された画像。2.1 μmフィルタ画像は太陽光の地表面反射に感度があり、クレーターなど地形や大気中エアロゾル量の模様を示す。4.3μmフィルタ画像は地表面や大気の熱放射に感度があり、地表面温度と圧力の空間分布を示す。Credit: NASA, ESA, CSA, STScI, Mars JWST/GTO team
JWSTによる火星観測スペクトル(2022/9/5にNIRSpec装置により取得)。3つの回折格子を用いて、1-5μmを観測。3μmより短い波長では太陽反射光が卓越し、3μmより長い波長では地表面や大気の熱輻射が卓越する。大気中に存在する二酸化炭素、水蒸気、一酸化炭素による強い吸収帯の存在がみて取れる。Credit: NASA, ESA, CSA, STScI, Mars JWST/GTO team