Eos誌での研究紹介
米国地球物理学連合(Americal Geophysical Union)会報のEos誌において、今村と元大学院生の宮本麻由による電波掩蔽観測の新手法の研究(J. Geophys. Res.掲載)がResearch Spotlightで紹介されました。電波ホログラフィという新手法を金星探査データに応用することによって観測の高度分解能を大幅に向上し、これまで知られていなかった薄い乱流層や微細な大気波動の存在などを明らかにしたというものです。
(上)金星探査機あかつきの電波掩蔽観測において記録された信号のスペクトルの時間変化。ピンク色の帯で示した時間帯で多重波伝搬が起こっている。(下)解析で得られた気温と静的安定度の高度分布。電波ホログラフィによる結果と従来の幾何光学による結果を並べた。電波ホログラフィでは多重波伝搬の領域で鉛直波長が300 mほどの微細構造がとらえられている。